人間性尊重

トヨタの人。というか、自動車組立のTPSのプロの人がトヨタ生産方式そうTPSについてかたるとき、光がさすような清々しさを感じさせる。
しかし、かれらがソフトウェア、ソフトウェア開発、ソフトウェア開発者について語るとき、とたんに説得力を失い、胡散臭さすら感じさせる。

『エンターキーの入力以外はムダ』
『考えることもムダ』
『議論もムダ』

TPS的に、顧客の価値を生み出すこと以外はムダ。とする原理原則。定義的には、当然なのだけれど、その言の胡散臭さ、説得力のなさ。そして、私、自分自身がソフトウェア開発者としての経験からの納得できなさ加減。そのもやもや感の源は何か?何故か?ともやもやしていたのだけれど、やっといまさらながら明確に!
トヨタウェイの二本柱その一本との矛盾が原因だ

人間性尊重

こことの自己矛盾!
ソフトウェア開発者でもないひとが、ソフトウェアについて語っても説得力をもつはずがない。
当然のことであった。
彼らは、『ムダ』。といいながら、自分たちの物差しでしか語れていなかったのだ。と。
ムダ←→価値。ムダの対極としての価値。を語ることは彼らにはできないのだ。
人間性尊重!
ソフトウェアを欲する人。使う人。つくる人。でなければ、ソフトウェアの価値は語れない。
自動車の組立者としての技量、誇りはかれらにはかなわない。しかし、

ソフトウェアをつくる。そのこと、その行為に関し、ソフトウェア開発者を上回るものではない。

し、ソフトウェアをつくる上での覚悟が彼らにあるはずもないのだ。

このソフトウェアをつくるにあたり、だれの命も奪いはしない。だれも不幸にさせはしない。

そんな覚悟の有無がかれらとの違いなのだ。